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引き算思考でラウンドするコースマネジメント

 自宅でスイング練習をし、ショートコースでアプローチやパットの練習に勤しむ事と同じくらい大事なのが、ハーフラウンドで実践したい、引き算思考によるコースマネジメントだ。

 結論、スコア安定100ギリの為の引き算思考のコースマネジメントとは、

  • 1.ロングホールならグリーンまで4分割、ミドルホールなら3分割した上で、
  • 2.自分のスイング技量と照らし合わせて、確実に前進する番手を選択し
  • 3.グリーン周りのできるだけ安全な場所、花道にボールを運ぶ

上記3つをひたすら実践すること。これが淡々とできれば、安定して100ギリできるようになる。

1.スコア100ギリ出来ないゴルファーのコースマネジメント

 安定してスコア100ギリ出来ないプレイヤーの大半は、毎回セカンドショットをピンめがけて、マンぶりで攻めている。何を隠そう、かつての私自身がそうだった。

 何故そのようなコースマネジメントの思考になるのかと言えば、テレビのゴルフ中継で、目にしているプロのコースマネジメントが、2打目でグリーンを狙うからだ。

 実は、これが一番厄介だ。

 何故なら、テレビ視聴を通じて、2打目はグリーンを狙うものと刷り込まれるから。ただ、よく考えて欲しい。プロの技量と、己の技量は、天と地ほどの差があることを。逆説的な言い方をすれば、プロとは逆のコースマネジメントが必要なのだ。

2.安定100ギリの引き算思考によるコースマネジメント

 では、引き算思考のコースマネジメントとは、どのようなものなのだろうか。

 例えば550ヤードのロングホールの場合、グリーンまでの距離を、4分割で思考する。自分のドライバーショットの最低飛距離見込みを210ヤードと設定。550ヤードから210ヤードを引くと、残りが340ヤードになる。その残りの340ヤードを3分割するのだ。

 何故、ボギーオンを狙うのか。それは、ボギーで上がれば、スコア90になるから。この発想が、安定100ギリにつながり、ひいてはスコア安定90ギリに繋がっていく。

パターン①

2打目 5Wで180ヤード 3打目 7Iで150ヤード 4打目 グリーン脇からアプローチ

パターン②

2打目 9Iで130ヤード 3打目 PIで110ヤード、4打目 AWで100ヤードの合計340ヤード

パターン③

2打目 7Iで150ヤード 3打目 7Iで150ヤード 4打目 SWで40ヤード

パターン④

2打目 7Iで150ヤード 3打目 PWで110ヤード 4打目 SWで80ヤード

 貴方なら、いずれのパターンを選択するだろうか。

 私なら、答えはパターン②、④を選択する。何故なら、4オンする可能性が高まると考える。パターン毎に、みてみよう。

 パターン①の場合、スコアが安定して90切りできるゴルファー向けのコースマネジメントだ。何故なら、安定90切りのゴルファーは、ミスショットでもドライバーショットは200ヤード程度は飛ばせるし、5Wでも最低160以上の飛距離が出せる。

 つまり、ドライバーショットと5Wの連続ショットで合計400ヤード近くと、ある程度の距離を前進させることが可能なのだ。グリーンまで残り10ヤードから20ヤード近くあっても、安定90ギリゴルファーなら、ピンにそれなりの確率で寄せられるアプローチも可能だろう。

 しかし、安定100ギリ目標のゴルファーは、まずそこそこのドライバーショットと、そこそこの5Wショットを、連続して飛ばせる確率が、安定90ギリゴルファーと比較して、格段に下がる。5Wといった大きなクラブでプレーすると、力が入ってダフリ、チョロ、左右に曲げてセカンドOBなど、途端に大叩きする人が続出する。

 それは、連続してナイスショットができる技量がないからだ。

 だったら、自分の技量に合った番手を選択し、その番手で前進させれば良い。7Iや9Iといった具合に、番手を下げて、自信を持って打てるクラブで前進させるのだ。

3.ゴルフの上達を阻害する見栄

 この局面で弊害になるのが、見栄だ。

 下の番手で打つのは、男じゃないだの、守りに徹して何になるだの、あれこれ理由をつけて、他のゴルファーにイチャモンをつける。自分はというと、大きな番手で挑み、失敗すると、挑んだ自分を褒め称えるのかの如く、あぁ~とため息をつく。

 永遠に100ギリ出来ないゴルファーの典型だ。

 実は常にバックティで挑む人も、同類だ。

 何故なら、己の技量を棚に上げ、距離が長いことを、スコアが悪い理由に結びつけるからだ。

 だったら、距離の短いショートコースやレディスティで全ホールパーで上がれるのかというと、無理だろう。そんな技量がないからだ。

 決して見栄の為にゴルフをするのではなく、上がってナンボのゴルフを目指すことを再度確認する良い機会だ。

 人がどう思おうと、ゴルフの立ち位置は、すべてスコアに帰結する。己のゴルフ、コースマネジメントを確立する必要があるのだ。

 最終的には、ゴルフはコースや自己との向き合い、戦いになっていくが、他人との順位は、スコアが全て。

 見栄は、いち早く捨てた方が良い。

4.引き算思考のゴルフを実践するメリット

 引き算思考のコースマネジメントを実践するメリットは、ボギーオンが徹底されているので、迷いのないクラブの番手選択、迷いのないスイングができる事、これに尽きる。

 でも、その迷いのない選択、スイングをしても、実際にはミスが出るのがゴルフ。ミスが出た時に、いかに自分に寛容で、まぁいいかぁと、切り替えてゴルフを継続できるのかが、結果的に良いスコアで上がれるかの鍵になる。

 様々なライ、視覚に飛び込んでくるコース風景、グリーン上のピンの位置、グリーン周りで絶対に打ってはいけないエリア、打っていきたいエリア。

 生きた芝の上からのハーフラウンド練習を積み重ねることで、成功体験、失敗体験の経験値を上げていくことが、実はスコア100ギリの最短コースだ。

 ぜひ試してほしい。